Kawaz広報ブログ

札幌ゲーム制作者コミュニティKawaz(http://www.kawaz.org)の広報ブログです

ゲームクリエイター水口哲也さんのワークショップに参加してきました。

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札幌ICCで3月27日、28日の二日間、ゲームクリエイター水口哲也さんのワークショップが開催されました。 水口さんにお会いできる貴重な機会、Kawazメンバー5人で参加してきました!

水口哲也さんといえば代表作として「スペースチャンネル5」「Rez」「ルミネス」「Child of Eden」などのゲームが代表作として上げられます。

Kawazメンバーはゲームをプレイして当日にのぞみました!

一日目

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一日目には水口さんが考案したゲームデザイン理論から生まれたメソッド「wants思考」について説明してくださいました。

wantsってなに?人の欲求を知る発想術

人の潜在的wants、つまり、「遊びたい」「作りたい」「食べたい」などの人の本能的欲求に訴えかける考え方です。 人の根本にあるwantsをより突き詰めていくことによって、どのようなものがより人に求められているかを考えていきます。 例えばゲームの中には、さまざまなwantが存在しますね。より強くなりたいとか、何かを集めたいとか、違う自分になりたいとか、ゲームの中にはこのように様々なwantが隠されています。 wantsを突き詰めて人の潜在的な願望を知ることによって、より多くのユーザーに求められているものに気付くことが出来ます。

ワークショップで自分のwantsに触れてみた

実際に身近なwantsに触れるため、自分の思いつく限り沢山の「~したい」という願望をとにかく沢山紙に書き出してみました。 書き始めると簡単に一枚の紙が一杯になってしまい、次のページにまで及びました。

そこから更に多くの人に共通するであろう願望を選び出し、それを付箋に書き出してグループ内で意見をシェアしていきます。

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私のグループは私が最年少で、他の皆さんは社会人で年齢も高い方が多く、より何かを獲得することに重きを置く私の願望に対し、人に何かを与える事などに重きを置く年長者との意見の違いなどを実感。

また男性だけで構成されたグループ、女性の多いグループ、平均年齢の低いグループなど様々なグループがありましたが、それぞれのグループに独特な雰囲気がありました。 多くの人に共通するであろうものを選び取っている筈が、性別、年齢などによって様々な違いが見られとても興味深い。 さまざまな方の新たな価値観に触れることができとても勉強になりました。

その後、水口さんから次の日に向けて宿題が出されましたが、詳しくは二日目にて……。

一日目はワークショップの後に、懇親会が開催され水口さんやワークショップに参加されていた様々な方とお話をして親睦を深め終了。

二日目

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一日目の宿題から個人面談

二日目は前日の宿題をもとに一人一人水口さんと個人面談を行い直接意見を頂きました。 前日に出された宿題は「一日目のwants思考をもとに、札幌市を盛り上げる企画書を作ってくる」というもの。

私の企画書は、札幌がもっと文化的な面で盛んになり、住んでる人々もそういったことに関心を持ってもらえるようにしたい!と考えつつもあまり具体的なことが思いつかず行き詰っていました。

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水口さんとの面談を通して、より具体的にしていくためにどうすれば良いか、また具体的な意見を水口さん自身からも頂き、企画書を練り直しました。 ぼんやりとしていた企画書も、そういった意見を踏まえ最終的には「じゃあそれが実現できるアプリを作ろう!」という具体的な企画書へと進化。 面談後はグループの方々から意見を頂きながら、企画書を更に加筆、変更。 最初の願望はちゃんと残しつつ企画が完成していきました。

企画を実際にプレゼン!

それから、四人のグループのメンバーを変更しながら、それぞれ15分の間に自分の企画のプレゼンと意見交換を行いました。

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その際、「プレゼンに対して否定的な意見を言わない」というルールを設けることによって聞く側はアドバイザーに徹します。 このルールによって意見の言いやすい環境が作られ、 「もっとこんな機能があったらいいんじゃない?」「こんな機能があったら嬉しい!」など意見を頂くことによって自分では思いつかないような案が自分の企画にプラスされて行き更なる思考の広がりを感じられました。

また、アドバイザーとしてプレゼンを聞く際は「否定的な意見を言わない」というのが意外と難しく上手く言葉が出ない。 しかし、馴れてくると相手の企画に肯定しながらどんどん意見を言えるようになり、自分の中に相手を受け入れる姿勢がしっかりと感じられるようになり、より親身になって意見交換を行えたような気がしました。

今回のワークショップを通して

「~したい」という願望をあらかじめはっきりさせておくことで企画により強い説得力や意味合いを作り出すことができ、またその考えを様々な人とシェアすることによってより企画を面白くしていけるような手ごたえを感じました。 ここで得た経験は、きっとこれからの企画作りやゲーム製作においてもいい影響を与えてくれるでしょう。

白黒りりー @